○日本・チェコ現代人形劇共同制作プロジェクトへの参加について  小川耕筰
チェコの劇団ドラックと日本国際交流基金との共同制作プロジェクトへの参加は、
昨年3月頃、沢則行氏からこの企画の話を聞いたことがきっかけ。 スタッフとし
て参加していた「人形演劇プロジェクト2000」 を通じて、 劇団ドラックの
ことも多少知ってはいたし、我が友人達からチェコの人形劇のことも 聞いてはいた。
トルンカやシュワンクマイエルの映画は大好きな世界。
が、その地に行って何かをやるなどとは、微塵も考えてはいなかった。
しかし、実際に演出家のクロフタ氏と会って、このプロジェクトのコンセプトを
聞いた時、ちょっと面白いかも?と思った。

そして、チェコ人と日本人の人形遣いの 共演によって、何がうまれるのか、何が
創れるのか、興味がわいた。 それに、40代なかばにして異国での体験もいいか
なと思ったし、 こんな話は2度ないだろうと思い、参加の決心をした。 正直いっ
て、直接お誘いいただいたことも大きな理由のひとつ、かな。

*****************************

稽古風景:左から東華子、乳母役の小川、がこさく、そしてクロフタ氏です。

日本・チェコ現代人形劇共同制作プロジェクト参 加 メ ン バ ー
[チェコ側メンバー]
*創造スタッフ   
演  出    : ヨセフ・クロフタ教授(劇団ドラック芸術監督)   
ドラマツルグ  : ミラン・クリーマ教授   
演出助手    : ヤコブ・クロフタ
          沢 則行   
人形・舞台美術 : イレナ・マレチコヴァ   
音  楽    : イルジー・ビショフリード   
制  作    : 沢 則行                

*音響・照明・舞台技術スタッフ
        : 劇団ドラック スタッフ

*キャスト   : イワナ・ビールコヴァ、バーツラフ・ポール
          ズデニェック・テサジュ、ヤン・ポペラ
          パベル・チェルニーク、ミルダ・ズロビツキー

[日本側メンバー]
*キャスト   :  東 華子、小川 耕筰、がこさく、中津川 信
       
日本側メンバー プロフィール
東 華子  1968年生まれ。3歳の時に初舞台を踏む。
 大学在学中は劇団に所属し活動するかたわら、日本舞踊東流の稽古に励む。
 '90年に大学卒業後、東流師範免許を取得する。
 その後、人形浄瑠璃の西川古柳、長唄三味線の小屋敷アサ、鳴物の望月左喜眞佐 らに師事。
 '98年には市川猿之助歌舞伎ワークショップに参加する。
 現在は、舞踊家として、またテレビ・ラジオ等のフリーアナウンサーとして、多
 方面で活躍中。

小川 耕筰  1955年生まれ。'75年「ガイ氏即興人形劇場」に入団。
 その後、「劇団人形の家」「ブレヒトの会」「銀猫商會」で活動。
 '95年に「ミニチュア劇場あおテント」を結成。
 現在は、同劇場メンバーとして活動する一方で、俳優としても活躍中。
 主な出演作品は、'87年『市川猿之助歌舞伎公演・義経千本桜』、
 '95年『たまちゃんのキョーフの大冒険』、'98年『シアター・トライアングル』 、
 '99年『安寿』。

がこさく  1964年生まれ。'83年人形劇専門劇団「劇団ちろりん」に入団。
 '98年に同劇団を退団した後、「ひとり人形芝居がこさく」として独立。
 子供を対象としたイベントや保育園等での公演も精力的に行っている。
 代表作品は、'98年『讃歌』、'99年『夢のうつつ現つのゆめ』(演出:岡本芳一 )、
 『なんじゃもんじゃおじさん』等。

中津川 信  1970年生まれ。高校在学中に和太鼓をはじめとする日本の伝統芸能に触れ、
 高校卒業後も沖縄民族舞踊のエイサーや和太鼓演奏などの活動を行う。
 '92年「人形芝居・かわせみ座」に加わる。3年後に退座し、独自の活動を開始する。
 '99年「人形演劇プロジェクト・2000」に参加、演出家ペトル・マターセクの指導 を受ける。
 現在も、既存のスタイルにとらわれることなく、人形劇の新たな可能性を求めて 活躍中。

上演スケジュール小川耕筰のチェコ便りメニューページへ戻る